「名は体を表す」という言葉があります。
物や人の名前は、その中身や性質を的確に表すことが多いという意味のことわざで、ここでいう「体」とは、本質、実体を指します。
命名の際にも「その通りだ」と考える人が多いようです。
優しい人になって欲しいという願いを込めて「優子」、世界に羽ばたく人になって欲しいから「翼」という名付けは今も昔も珍しくはないでしょう。
また、自然物の美しさや雄大さにあやかって、それらの名前を付ける人も少なくありません。
花である「桜」や大地を表す「陸」などが例として挙げられます。
ところで、今挙げた名前を漢字以外で表記した場合、名づけられた子どもの人生は変わるのだろうかと考えたことはありますか?
漢字・ひらがな・カタカナという表記の違いが人生に与える影響についてご紹介します。
表記の違いで変わる名前の印象
上記で挙げた名前をそれぞれ、漢字・ひらがな・カタカナで羅列してみましょう。
優子・ゆうこ・ユウコ
翼・つばさ・ツバサ
桜・さくら・サクラ
陸・りく・リク
作家の三島由紀夫はその著書にて、文字もまた絵の仲間であり、字の並びなどによる見た目の美しさというものがあると触れています。
つまり、字の形そのものに相手にさまざまな印象を与える力があると言っているのです。
同じ読みや意味で、漢字・ひらがな・カタカナで印象が変わってくるのはその最たる例と言えるでしょう。
ひらがな名前とカタカナ名前
例えば、ひらがなの名前は相手に柔らかい印象を与えます。
そのためでしょうか、ひらがなの名前は男の子よりも女の子に多くみられるようです。
同じ音であっても「優子」と「ゆうこ」、「桜」と「さくら」ではそれぞれ後者の方が優しく、柔和な印象を受けます。
と、同時に古風な奥ゆかしさも感じられます。
男の子の名も同様で、ひらがなの「つばさ」や「たかお」を漢字で「翼」「高雄」とすると一気に雄々しい印象になりませんか? どの例も音は同じですから、あくまで視覚で文字を捉えた際の印象です。
カタカナの名前はハーフを連想させる、というご意見を目にしたことがあります。
また、カタカナの名前にシュッとした締りの良い印象を受ける人もいることでしょう。そして男の子であれば格好いい、女の子であれば可愛い印象を持たれるようです。
また、ひらがなやカタカナの名前はさまざまな読み方がある漢字とは違い、読み間違いがないというメリットもあります。
しかしその反面、ひらがなやカタカナの名前には意味がないという考える人もいるようです。
姓名判断的に見た表記の意味
ひらがなやカタカナと違い、漢字にはそれ単体に意味があります。
だから我が子の命名の際には漢字が持つ意味を踏まえて文字を選ぶべきだと考える人が多いのです。
ところが現実には親の願い通りにはいかず、幸せを願ったのに苦労の多い人生であったり、道を踏み外してしまうケースも少なくありません。
極端に言えば、どんなに願いや意味を込めて命名したとしても、思いだけではその通りには行かないということです。
では姓名判断の見地からすると「漢字」「ひらがな」「カタカナ」どれを使うのが良いのでしょうか。
姓名判断には様々な流派があり、それぞれ解釈の仕方が違います。
ですから、詳しく調べれば、必ず漢字で命名しましょうとか、ひらがなにしなさいという流派があるかもしれません。
しかし、多くの姓名判断は姓名をその文字の画数=数字に変換して占います。
そのため、漢字・ひらがな・カタカナの差はそのまま画数の差としてしか判断しません。
そこに良い悪いといった意味を見出すことはないに等しいと思われます。
事実、漢字での命名を考えていたけれど、姓名判断で調べたところ良い運勢となる画数の漢字では気に入った音のものが見つからず、ひらがなで命名したという方もいらっしゃいます。
また、時には当て字といって、良い運勢となる画数の漢字に気にいった音をあてがい、その漢字の本来の意味や読み方を度外視した命名も見受けられます。
樹門流姓名判断の見地からすれば、最も大切なのは名前の総画数や文字一つを拾っての画数ではなく、文字そのものの意味よりも画数ならびにそのバランスが重要です。
読みが一緒でも表記方法によって運勢が変わるかもしれないというのは新しい発見でした。
私は古臭い名前なので、子どもには可愛い名前を付けてあげたかったんです。
それでカタカナ表記の名前を付けようと思っていたんですが、きちんと画数を計算して表記を選ぼうと思います!
産まれてくる子供は女の子です。
優しく元気な子に育ち、そして幸せな人生を送ってほしいと願っています。
一つお聞きしたいのですが、女性として人生をバランスよく幸福に導いてくれる画数についてアドバイスをいただけないでしょうか。
よろしくお願いします。
コメントありがとうございます。
女の子の命名に際しては、文字や名前全体の意味はもちろん、音にもこだわる方が多いように感じます。
カタカナの名前は洒落ていて可愛らしいイメージがありますが、生まれてくるお子さんの人生を第一に考えるのであれば、まずは姓名全体のバランスが整った命名を心掛けて下さい。
樹門式姓名判断は姓名全体のバランスで説く占いで、総画数を〇画にすれば良い、という単純なものではありません。
樹門式姓名判断はまず、ご家族ご兄姉の構成や家系(姓)の流れをふまえます。
そして最もその赤ちゃんにふさわしいお名前を決めますので、名づけにはたいへん時間がかかります。
そのため、画数についてのアドバイスは致しかねますことご了承下さい。