せいさつけん
「姓殺剣(せいさつけん)」という言葉をご存知でしょうか。
始祖樹門(大先生)がこの占いを初めて世に出した時の、樹門流姓名判断の当時の呼び名です。
この「姓殺剣」は1980年後半に出版した大先生の処女本のタイトルになっており、また当時開催されていた教室名にもなっています。なお、当時の正式な学問名は「姓殺剣姓名道学」と言いました。
当時の説明のまま、ご紹介いたします。
なお、大先生の当時の生(なま)の文章です。
(姓殺剣は)一見、物騒な名前ですが、“姓”とは文字通り姓名(生命)、“剣”は才能を現わします。
「姓殺剣」の意味は次の通りです。
「その人にどれほど素晴らしい才能があっても、姓名によっては、せっかくの能力が殺されてしまう。」
つまり、個性とは生きるのに必要な武器であると同時に、自分を殺すほどの力を持つ、という意味から命名されました。
また、姓名道学と、「道」という字をつけたのも、それが単なる占いを超越した、人間の生き方を示してくれる運命鑑定法だからです。
当初からとても素晴らしいことをいっていますね。
さらに続きます。
従来の占いがすべて現象学的(結果としてこうなる)であるのに対し、なぜそのような結果をたどるのかという「原因」までを究明できる神韻(しんいん=神業のようなすぐれた趣)なものです。
精神の遺伝を元にして、基礎運(隔世遺伝=祖父母からのもの)と影響運(直接遺伝=両親からのもの)に大きく分け、その組合せとともに複雑な運命を判断していきます。
実に不思議なことですが、あなたの名前にはあなたの本性、つまり、普段は隠れていて見えない潜在性(遺伝子)が頭脳=性格=行動=結果(運勢)へと導きます。
昔から「名は体をあらわす」といいますが、まさに姓名と運命の密接な関係、因縁、そして目に見えない法則性には驚かされます。
あなたもどうか、姓名の奥深い意味を理解され、幸福を手に入れるための扉を開けてください。
栄枯盛衰
当たり前といえばあたりまえですが、当時と時代が下った今も、伝える内容は変わりません。
この占いは、“家は三代の興亡”といって、三代を周期にして栄えては滅ぶ、または衰退をして、また栄えるを繰り返します。つまり、初代が栄えても、二代目はそれを維持して、三代目で衰退するというのが『家三代の興亡』の仕組みとなります。
しかし、中には一代で栄枯盛衰を体現する人が必ず現れます。
ここでいう一代で栄枯盛衰とは、その人の人生の中でピークとその終わりを体験している人という意味です。まさに「姓殺剣」の名前のように諸刃の剣を体現するような人が歴史にも存在します。
古く平安時代では菅原道真や平清盛。
戦国時代では織田信長や豊臣秀吉(次代で滅亡)。
明治時代では西郷隆盛、伊藤博文。
(外国であれば、項羽やカエサル、ナポレオンなどでしょうか。)
西郷は明治維新の立役者です。それが最期は西南戦争をおこし謀反人として世を終えますし、伊藤は初代総理大臣ですが最期は暗殺されます。
もろはのつるぎ
時代の波がそうさせたと歴史学者は言うかもしれないが、私(この占術)の立場から言わせていただけるのなら、まさに生かすも殺すもそれは名前次第、『姓殺剣』の名の通り、名前がそのようになっていたわけです。(非業死すら運勢の配下にあります。)
現代であれば誰でしょう。
稀代の音楽家小室哲哉氏はどうでしょう。
1980年代はTMネットワークで一世風靡して、90年代はプロデューサーとして次々とミリオンセラーを連発。CD総売り上げ枚数はなんと1億7000万枚以上。
時代の寵児(ちょうじ)として世間を席巻し続けます。
しかし、宇多田ヒカルの出現は大きなウネリだったと、後に自身も回顧するように、2000年代以降は音楽性が世間にあわなくなっていくように素人の私にも見えました。才能はあるなのに世間にあわない、彼が一番口惜しいと思っていることでしょう。
そして次にあげる彼こそ、一代で栄枯盛衰を完結させた人でしょう。
ダイエーの創業者中内功氏です。
彼は、小売業界で価格破壊を展開し消費者から絶大な支持を得た経営者でした。
小売業以外にもホテル、大学、プロ野球、出版、金融など多角化に乗り出し、日本で初めて小売業界の売上高1兆円を達成します。
その後、全国の地場スーパーを合併してダイエーグループを形成、「流通王」と呼ばれ、財界でも活躍しました。
ところがバブルの崩壊後の90年代後半から業績が急激に悪化し、2004年には産業再生法が適用され、その再生中のさなかに脳梗塞で亡くなります。
中内氏の人生は私の中では、平安時代に生きた平清盛がよく似ています。
相違点は、中内氏は完全に一代で立身し、たいして清盛は祖父と父の地盤を引き継いだ三代目ではあります。
ですが、清盛の時代で権力闘争に打ち勝ち、平家が当時の朝廷の官職をほぼ独占。父(平忠盛)の時代とは比べようがない権勢をほしいままにします。
清盛は武士の第一人者として朝廷の軍事力・警察力を掌握し、武家政権樹立の礎を築きます。
また娘が時の天皇に嫁ぎ、安徳天皇を産み外祖父にもなります。
「平家であらずんば人にあらず(平家でなければ人ではない)」と言わしめるほど、平家の栄華は極まります。
しかし、数十年という平氏の長期独裁政治に対して、次第に反乱の動きが起こり拡大。そのさなかに清盛は熱病で亡くなります。
清盛の死からわずか四年後、西国の壇ノ浦で平家は清盛の孫に至るまで滅んでしまいます。
先ほどもあげた当時の「姓殺剣」の言葉で、大先生が今もよく言う(ことわざにもある)『名は体をあらわす』というフレーズがあります。
この占い(姓名判断)では、“名前”を長年に渡り何回も何周もかみ続けてきました。それゆえに、そのフレーズはやたらと重くなるときもあれば、反対に、その人が栄え継続ができる場合には多いに輝きを増す瞬間にもなるのです。
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小室氏の名前は哲也ではなく哲哉だと思いますが、単なる打ち間違いでしょうか?
仰る通りですね。
ご指摘ありがとうございます!!